湯治の仕方について。玉川温泉での湯治を詳しく紹介       受付時間 :平日AM 9:00〜PM 4:00

玉川温泉で湯治するには?


そもそも玉川温泉は、創立者が湯治により持病の皮膚病を治したことから始まる。この優れた恩恵を人々に与えるため、未開の地の開発に心血を注ぎ込んだのだ。この尊い意志が引き継がれている入浴施設はまさに圧巻。湯治のできる最高の環境がここにある。


入浴施設は非常に充実している。湯治には最適の環境だ。
これはぶなの森玉川温泉の入浴施設の様子。


玉川温泉には3つのホテルごとに、立派な入浴施設が完備され、湯治をするにはどれをとっても非常に満足度が高い。青森ひばを使った太い柱があり、天井が非常に高いのが大きな特徴。強酸性の泉質のため、ほとんどのもが木で作られており、金属部分が無い。木のぬくもりに包まれながら湯治をすれば心身ともに癒されそうだ。玉川温泉の数ある適応症は後述。

湯治は3日で「一めぐり」、三めぐり(9〜10日)が一般的で、十分に効果をあげるには2〜3週間ぐらいが良い言われている。ただ体質に合わない方もいるので初めての人の場合、まずは3日〜7日程度の宿泊で様子をみる方が良いようだ。

現地では地獄谷に行き、岩盤浴を一回40分、一日2回を目安に行い、あとはホテルで湯治をするという、岩盤浴と湯治を併用するのが一般的。


湯治の仕方と飲泉の仕方を教えて!


ホテルには、宿泊者が適切に入浴できるように、湯治の仕方と注意事項の詳しい説明書きがある。ここでは実際に案内されているものを紹介。前もって湯治の予備知識を得ることで正しい温泉湯治を実践しよう。


入浴の仕方と注意事項。湯治する前にしっかり確認しよう。

入浴の仕方と注意事項

(1)入浴温度について
当温泉の入浴温度は熱い湯(44〜45度位)、日本人の好む平均湯温(42〜43度位)、ぬるい湯(40度以下)と3種類の温度に分けて浴槽を設置しています。入浴に際しての注意点は、一般にぬるい湯は鎮静的に、熱い湯は興奮的に作用することから、神経痛の人、興奮しやすい人、心臓病のある人、高度の動脈硬化の人、血圧が200ミリメーター以上もある高血圧の人などは、原則として熱い湯を避け、ぬるい湯に入浴することをおすすめします。

(2)かけ湯について
入浴する前に、「全身にかけ湯」をすことは、脳貧血や血圧の急な変動を避けるためにも大切なことで、ぜひ「かけ湯」を行いながらゆっくりと入浴しましょう。

(3)入浴時間の時刻について
入浴は空腹時や満腹時、飲酒後、身体が疲れている時などは、入浴を中止した方が良く、食後2時間位たった頃とか、休養し心身共に落ちついた頃に入浴しましょう。

(4)入浴の回数について
来湯日は1日1〜2回以内にとどめ、2日目は2回、3日目は3回、以降は1日3〜4回としましょう。

(5)温泉につかっている時間について
温泉につかっている時間は、入浴温度と個人差により、一定ではありませんが、一般に3〜5分間入浴し、3〜5分間位休み、また3〜5分間入浴するといった入り方が適当です。

(6)出浴後の注意について
出浴後は少なくとも30〜60分間位は湯ざめに注意しながら、安静を保つようにすることが必要です。浴後は、皮膚のやわらかいところとか、陰部などは真水の湯でよく洗った方が良いでしょう。




飲泉の仕方とその注意事項。飲泉をすることも湯治の中のひとつだ。


飲泉の仕方と飲泉についての注意事項

(1)1日の飲泉量と回数について
源泉水(源泉)10ミリリットルを10倍に薄めて100ミリリットルとし、この量を1日3回に分けて飲用してください。

(2)飲泉の温度について
飲泉に用いる温泉水の温度は一般に体温(35度前後)位の温度が良いでしょう。飲用による反応は個人差が大きいので、体調を考えながら飲用しましょう。

(3)飲泉の時刻について
当温泉は一般的には食前に服用する方が良いでしょう。

(4)飲み方について
来湯ゆっくりと、一口づつ、談笑しながら5分位時間をかけて飲むようにしましょう。




湯あたりについての説明書き。湯治にはつきものの湯あたり。


「湯中り(ゆあたり)」について

玉川温泉湯治者について調査した結果、全身倦怠感、食欲不振、頭痛、患部の再発、腹痛、不眠、便秘などを訴える人、居所症状である温泉皮膚炎の発生なども多数の人に見受けられます。これらの症状の大部分は、比較的軽く、大抵は1日の入浴回数を減らすか、一両日休浴するとかで簡単に治る場合が多い。

このように、体に余り侵襲の加わらない全身症状とか局所症状の場合は、これを「湯中り」とは言わないで、湯治により現れる生体の反応であるとし、むしろ温泉の効果を現わす、かえって好ましい兆光であるとさえ考えられています。

温泉医学上からみた本当の意味の「湯中り」とは、湯治により発熱、極端な食欲不振、疲労感などの強度の病感が現れたり、リウマチ、神経痛などの病状が悪化し、単に入浴回数を減らすとか、休浴しても、症状が軽快しないような全身症状が現れたり、温泉皮膚炎が広汎に発生したり、タダレがひどくなったり、二次感染を起こして化膿したり、肝臓や腎臓に障害が起こってくる心配も出てくるような場合を総称して、本当の意味の「湯中り」といわれています。

もし本当の意味の「湯中り」と判断した場合は、直ちに入浴を中止し、健康相談所の医師や看護婦に相談し、適時適当な処置をとる必要があります。


玉川温泉の適応症ってどんなものがあるの?


温泉には泉質に応じて適応症というものが存在する。湯治を行う前にあらかじめきちんと確認しておこう。



適応症について1

玉川温泉の適応症

1.疲労回復、健康増進、体位向上、体質改善

2.神経疾患
神経痛、神経炎、各種神経麻痺、脊髄疾患および本性に由来する各種麻痺および筋委縮

3.運動器疾患

リウマチ、慢性関節炎、五十肩、脳出血後の半身不随、各種疾患後の筋委縮および四肢麻痺

4.消化器疾患
胃酸減少症、胃酸過多症、胃アトニー、慢性胃腸炎、胃及び内臓下垂症、自律神経失調症による消化機能障害、慢性肝胆道疾患、慢性胆委症患、慢性消化不良症。

5.新陳代謝疾患

糖尿病、肥胖病、脚気その他

6.循環器疾患

7.皮膚疾患

各種動物性皮膚病、各種真菌性皮膚病、各種細菌性伝染性皮膚病、慢性湿疹、慢性蕁麻疹、紅皮症、神経性皮膚病、脂漏、多汗症、慢性皮膚炎、苔癬、乾癬。

8.外科疾患

慢性骨膜骨髄炎、骨瘻、各種難治性創傷、褥創、下腿潰?痔疾、各種関節硬直、運動器外傷並びに障害の後処置、突発性脱疽。

9.小児疾患

一般虚弱体質、体質改善、貧血、慢性鼻咽喉気管支炎、慢性自家中毒症、小児ストロフルス、その他一般成人疾患に準ずる。

10.婦人科疾患

各種慢性炎症性疾患、月経障害、不妊等。




適応症について2


飲泉療法は西欧では浴治療法よりも盛んで、現在ではほぼ定着した状態となっているようだ。日本では湯治というと、入浴のことを意味するので飲泉についての普及はまだまだの様だ。



飲泉の適応症について

飲泉の適応症

1.消化器疾患

慢性胃腸炎、胃酸減少および無酸症、胃アトニー、常習便秘及び慢性下痢症、慢性消化不良症。

2.皮膚疾患 浴用に準ずる

3.血液疾患 鉄欠乏性貧血症

4.新陳代謝病、糖尿病

5.一般虚弱体質改善、病後の回復期




禁忌症について


玉川温泉の禁忌症(温泉入浴に関する)


1.急性熱性疾患

2.重症心臓病

3.急性、重症腎臓病


4.重症肺結核症

5.脳出血の危険のある


6.悪性腫瘍(癌、肉腫)


7.各種興奮型神経症

8.急性湿疹、その他一般的に急性皮膚疾患、皮膚および粘膜の過敏なもの


*ご自宅で入浴する場合は、この限りではありません。



ホテルにあるこのような説明書きには、事前に必ず目を通して自分の体の状態と相談して湯治を行うことが大切だ。

玉川温泉の関連書籍には上記にある禁忌症の患者でも湯治と岩盤浴により良くなっている例も紹介されている。また、2010年1月放映の番組では腫瘍マーカーの数値が岩盤浴や湯治などで良くなったという人も紹介されている。しかし、適応には個人差があり万人共通ではない。

特に体力が著しく弱っている時や、入浴の仕方によっては、さらに体力を消耗する場合がある。この結果、免疫力の低下を招いたり感染症などの心配もでてくる。まず、体がすごく弱っている時は体力を消耗しないこと、患部に熱をもっている場合や刺激を与えてはいけない病気の場合は、熱いお湯に入らない、ということが重要のようだ。

人によって温泉療養すべきではない場合があるので、湯治をする前にかかりつけの医師と相談するか、併設の診療所に問い合わせてみることをお薦めする。


源泉の成分ってどうなってるの?


源泉の泉質は「酸性-含二酸化炭素・鉄・アルミニウム-塩化物泉」で第一の特徴は、塩酸酸性でPH1.05と極めて酸性が強く、遊離塩酸が遊離硫酸よりも多く含まれており、同じ酸性泉として有名な草津温泉とは全く逆になっている。第二の特徴は全国でも屈指の高弗素泉(フッ素)であり、砒素を多く含んでいる。よって飲泉の場合は源泉のまま常飲はせず、10ミリリットルを10倍に希釈して1日の飲用量を100ミリリットルとし、砒素の量を飲料水基準以下にすることで無害としている。源泉水を素人判断で勝手に大量に飲まないように気をつけよう。







玉川温泉では昭和18年に玉川温泉研究会が発足して以来、各科の医学者による研究が行われており、中でも飲泉についての研究は東北大学の関係者により広く行われて来ている。


写真の資料は、ぶなの森玉川温泉の宿泊者向けの案内、温泉療法医・医学博士杉江忠之助氏の入浴の仕方と注意事項より。



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